2013/06/17

ジレンマの根っこ

(アジャシャンティのサットサンより)

<質問者>

真実について理解していても

実際に真実に生きることを難しく感じています。




たとえば

自尊心や喜びなど

何らかの感情が湧き出てきたのに気付くと

その感情が通り過ぎるのをただ見ていることができて

普段は何も問題はないのですが






職場にいる ある女性に対して

よく怒りを感じて

その感情にはどうしても囚われてしまうんです。





すると

最初はその女性に対する怒りだけだったのに

怒りに囚われている自分にガッカリしたり

自分を責めたり

否定的な気持ちがどんどん膨らんでいくのです。











<アジャ>

たったひとつの観念がキッカケになって

否定的な気持ちが膨らんでいくんですね。




どんな観念なんですか?

その女性に対するどんな思いが

怒りの原因になっているんですか?








<質問者>

その女性は

周りの人を自分の思い通りに操ろうとするんです。



私自身が以前そんなふうに

人をコントロールしようとする傾向があったので

昔の自分と同じようなことをしている彼女を見て

腹が立つのです。









<アジャ>

なるほど。

だったら あなただって

「人を思い通りにしようとしないでほしい」なんて

彼女を自分の思い通りにしようとすることは

出来ないんじゃないですか?笑







<質問者>

イヤな顔をして

彼女をニラみつけたりしてしまいます笑








<アジャ>

人は人をコントロールしてはいけないとか

何か観念を持っているのですか?









<質問者>

ただ「彼女は間違っている」と

ジャッジしてしまうんです。








<アジャ>


「彼女は間違っている」というわけですか。





「彼女」って誰なんでしょうね笑










そういうのはいつも

自分の内側を映すゲームなんです鏡よ鏡よ鏡さん





彼女に対して感じることは

あなたが自分に対して感じていることなんですよ。









<質問者>

でも彼女を見て腹が立つとき

人を思い通りに操りたいなんて気持ちは

もう私には無いと思っているんですけど...









<アジャ>

明らかに まだあるんですよ笑







<質問者>

そうなんですか!?










....本題に戻りましょう笑








<アジャ>

本題をはぐらかしましょうと聞こえますよ笑









あなたには

「人はこうあるべき」

という何らかの観念があって

それに囚われているんです。




それが全ての原因ですね。







「人を思い通りに操ってはいけない」

という観念が

あなたに無いと想定してみてください。






そんな考え方そのものが存在しなくて

想像さえできなくて

全く理解することもできないと

想定してみてください。








たとえば

思いやりのある人や

愛情深い人を見てエンジェルラブ

「人は こうであってはいけない」

なんて思ったりしないでしょう?







なのに


支配的な人や

口うるさい人は

そうであってはいけないんですか?












<質問者>

そういう人たちも

ありのままでいいんだと思います。


でも

なぜかイヤな気分になるのです。










<アジャ>

「人はそうであってはいけない」

と信じているからですよ。




「そうではなく、こうあるべきだ」

そんな信念が あなたの中にあるのです。










<質問者>

「受け入れないといけない」と

頭では分かっているのです。









<アジャ>

いいえ、受け入れる必要はないんですよ。

「受け入れ」って過大評価されていますよね笑







必要なのは「受け入れ」ではなく

「真実」です。







みなさんは

真実をしっかり見るというプロセスを飛び越えて

いきなり「受け入れよう」とするでしょう?





真実を知ることが

自然と受け入れにつながるんですよ。







無意識に何かをジャッジしていたり

「こうあるべき」という考えを持ったまま

受け入れることは出来ないのです。




「こうあるべき」という信念に反することを

本当に受け入れられるわけがないでしょう?

いくら努力してもムリなのです。

あなたの信念と矛盾するのですから。







真実を知って




自分の中にある信念や

人に対して抱いている観念が

まったくの幻想だと気付くまでは

受け入れることなんて出来ないのです。











<質問者>

頭では理解できても

体はなかなか納得しないのです。









<アジャ>

そうでしょうね。

だから自分の深い部分を見る必要があるのです。





私の話を聞いたり

理解しようとするだけではなく




静かに自分の内側をよく見るのです。

本当に じっくりと見るのですよ。





すると

観念が薄れて行っても

超エゴという

エゴの親分みたいなのが出てきて小悪魔




「知ってるよ。

 すべてはあるがままでいいんでしょ。

 そんなの分かってるようさぎぃぷー


などと言い出すのです。

そうでしょう?





知識だけは豊富で

よく分かっているフリをする。





スピリチュアル・超エゴですね笑





超エゴは あなたの役に立つものではなく

勝手な評論家みたいなものなんですよ。




超エゴの言っていることは

どんなに正しいように思えても

役に立たないのです。





だから放っておいて

完全に無視して

いまここに意識を向けてください。









あなたの奥の

不快な感情の震えを感じるのです。








「人は支配的であってはいけない」と

強く信じているものが

深いところに見つかるでしょう。





その信念はあってもいいのですよ。

ただ、そこまで深く深く

だどり着いてください。






そこまでしっかり到達したときに初めて

「この考えは真実だろうか?」と問いかけて

確かめることができるのです。






感情の外側から問いかけても

何の変化も起きません。





内側にしっかり たどり着いてから

問いかけてください。











<質問者>

分かりました。



その女性に怒りを感じる自分に対しても

すぐに超エゴが出て来て

「こんなふうに感じてはいけない」と

言い始めるのです。











<アジャ>

その場合も同じことですよ。

「それは真実だろうか?」と

問いかけてください。









いいですか?





これは誰にでも当てはまることなのですが







思考やエゴというものは

「真実ではない」と見破られるのを

恐れているのです。







「人はこうあるべき」

「こんなふうに感じてはいけない」

そういう思いが真実ではないということを

エゴは見破られたくないのですパンさん/こっそり







つまり

エゴは自由を恐れているんですよ。






「『こうあるべき』という観念が

 何もかも全て

 分離意識による幻想だと

 本当に 本当に 気付いたら

 いったい何を基準にして

 生きていけばいいのだろう?」と

恐れているのです。







観念が何ひとつ無い世界。

あなたの半分はそこへ行こうとしているけれど

もう半分は怖がっているのです。






「ちょっと待ってよ。
 
 そうなったら大混乱じゃないの?

 おかしくなって崩壊だこまったひよこ」と笑









分かりますよね?






そうやって真実や自由を怖がっている部分を

よく見ることです。


怖がるのが悪いわけではないんですよ。



真実や自由がどういうものなのか

想像も理解もできないのだから

怖いと感じて当然なのです。









何が正しいのか


どうあるべきか


どのように考えるべきなのか


何をすべきか


何をすべきではないのか...など







「こうあるべき」という信念に基づいた世界は

苦しいけれど

馴染みがあって心地よさもあるのですね。









そんな信念や観念が無かったとしたら

あなたはどんな人間なんでしょうか?







頼りにする指針が何もないとしたら

どうやって真実を見極めるのでしょうか?









力を抜いて

リラックスしていてください。




そうしていれば

自然と分かってくるでしょう。















<質問者>

もうひとつ質問してもいいいですか?







<アジャ>

手短かにいきましょうね。









<質問者>

さきほど話した

不快な感情に関連することなんですが



自分にとって真実だと感じていることと

相容れない行動をすると

とても居心地が悪くなるのです。








<アジャ>

いいことじゃないですか。








<質問者>

そうなんですけど


たとえば

人と話していて

周りの人たちの言っていることが

矛盾していて支離滅裂に感じて

納得できないとき

すごく苦痛に感じるのです。










<アジャ>

それが人間というものでしょう。



あなたが納得できないことは

周りの人が話してはいけないんですか?





人間というものは ほとんどみんな

自分が本当は何を感じていて

何を望んでいるのかさえよく分かっていなくて

支離滅裂なものですよ。









<質問者>

私はただ

イヤな気分になりたくないんです。











<アジャ>

それはそうでしょうね笑



手っ取り早い解決法が欲しいのですか?




周りが言っていることを

納得しようとするのを止めることです。

人間とは矛盾した生き物なんですから

理路整然と理解しようなんてしないことです。





そんな矛盾を否定的にとらえたり

「そうであってはいけない」と考えたりするのは

こんどは

あなた自身の矛盾に囚われているということになりますよ。






つまり

人とは矛盾したものだということです。

理解なんてしなくてもいいのです。







あなたは何でも頭で

きっちり理解しようとしているようですけどね

もうムダな抵抗になっていくでしょう笑










そのようなジレンマは

いくら頭で解決しようとしても

次から次へ出てくるものなんですよ。







「これさえ解消できればスッキリする」

そう思っても

また次のジレンマがやって来て

「これが最後」というのは

決して守られない約束なのです。






人の思考は無限なのですから

解消しても解消しても尽きることなく

次のジレンマを生み出すのです。






なので

頭で解決しようとする代わりに

ジレンマを生み出している根っこに

直接働きかけることです。







たとえば

木の葉っぱを取ってしまっても

木はまた次々と葉っぱを生やすでしょう自然





ジレンマも木の葉っぱと同じことなので

根っこに直接働きかけることです。







この場合

根っことは何なのか分かりますか?







あなたです。






あなたの

あなた自身に対する考えや信念。

それがすべてのジレンマを生み出しているのです。









あなたが

自分自身をどう見ているか。

自分自身のことをどう思っているか。





自分自身に対して持っている

誤った評価や認識が

全てのジレンマの根っこなのです。











自分のことを

はっきりと ありのままに見れば

あらゆるジレンマは全て

自然と消えていくのですよ。






根っこに働きかけるとは

そういうことです。


先端の葉っぱだけを取り除く代わりに

根こそぎ引っこ抜くのです草









人の意見など

まったく関係ありません。



どこの誰が何を言おうと

どうでもいいじゃないですか。





あなたが発見したいのは

あなたにとっての真実でしょう?










何より大切なのは

まっさらになることです。



まっさらになることで

あなたにとっての真実が

あなたの中で見つかるのです。






まっさらになるというのは

「いろいろ知識はあるけれど

 私は本当は何も分かっていないのだ」と

気付いていることですよ。









私という

永遠のいまここに意識を戻して

自分自身を見るのです。








気にかけるべきなのは

あなた自身の体験なんですよ。





私の教えなどではなく

あなた自身の体験が

あなたにとっての真実なんです。




あなた自身の体験が

あなたの師なのです。









あなたの中をよく見てください。






本当のあなたとは

いったい何なのでしょうか?




あなたの思考や感情に気付いているのは

いったい何なのでしょうか?






そこにあるのは

まだ思考がほとんど無かった

2歳くらいの時と同じあなたでしょう。









そこにある目覚めた意識は

いったい何なのでしょうか?









探ってみるのです。



どんな感じですか?









見つけることもできない

何の答えもない 静けさ。







それはどんな感じですか?






服の感覚を体で感じるとの同じように

「無」を体感してください。











どんな感覚か

感じられますか?









あなたがやるべきことは

それが全てなんですよ。





他のことで時間をムダにしないでください。





それだけが

あなたに出来る全てなのです。








たとえ何も見つけることができなくても

意識を完全に

自分自身に向けていてください。







何かが あなたを通して

見たり聞いたりしているのを感じてください。




意識的にやるんですよ。








その状態を継続させていると

素晴らしいことが起こってきます。





あなたが取り組むべき課題は

そんなシンプルなことだけなんですよ。



人は何かと難しくあれこれ考えて

複雑なことをしようとするものですけどね。






本当の自分とはいったい何なのか

感じること。

それが全てなんですよ。




考えることから感じることへ

シフトしてください。




あとのことは全て

委ねていれば大丈夫なのです。

4 件のコメント:

  1. SECRET: 0
    PASS:
    以前から読ませていただいてます。
    アジャシャンティの言葉、響きます。
    素晴らしい翻訳ありがとうございます(^^)

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  2. SECRET: 0
    PASS:
    ��けいじさん
    はじめまして。
    ありがたいお言葉とても恐縮ですm(_ _)m
    素晴らしい言葉たちに助けられて文章力がカバーされてラッキーなのです(笑)
    本当にいつも響きますよね。。
    こちらこそ、ありがとうございます!

    返信削除
  3. SECRET: 0
    PASS:
    はじめまして。こちらのブログを読ませて頂くようになってアジャシャンティーを知り、本も購入しました。私には、Asaminさんの訳が解り易くて、すんなり入ってきます。この記事もベストタイミングで、すごくありがたいです。うすーく目覚めた者ですが、どうぞこれからも宜しくお願いいたします。

    返信削除
  4. SECRET: 0
    PASS:
    ��小鳥さん
    はじめまして。
    読んでくださってありがとうございます。
    アジャシャンティは日常の幻想はもちろん
    スピリチュアル界の幻想からも目覚めさせてくれるところもおもしろいですよね。
    分かりやすいとおっしゃっていただけて嬉しいです^^
    こちらこそありがとうございます!

    返信削除

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